ロング走は、サブ3.5を目指すうえで欠かせない練習です。でも、走っている時間よりも、前後のケアの方が大事だと、理学療法士として30年やってきた経験から確信しています。
今回は、私が毎回やっている「ロング走の前」と「ロング走の後」のルーティンを全部お話しします。
ロング走の前にやること
① 前日の夜:水分と食事を整える
走る前日の夜は、いつもより少し多めに水を飲みます。500ml程度。寝ている間にも汗をかくので、起き抜けにすでに軽い脱水になっています。
食事は「炭水化物多め、脂質は少なめ」を意識します。消化に時間のかかるものは翌朝の胃腸に負担をかけるので。
② 当日朝:起きてから2〜3時間後に走る
私は朝5〜6時に起きて、7〜8時スタートにしています。起きてすぐ走ると、体が温まりきっていないし、消化も中途半端。胃腸への負担も大きい。
朝食はおにぎり1〜2個か、バナナ+ヨーグルト程度。「お腹が空いてない」くらいがちょうどいい。
③ スタート前:動的ストレッチ10分
静的ストレッチ(じっくり伸ばすやつ)は、走る前にはやりません。筋肉の出力が下がってしまうので。
代わりに、脚をぐるぐる回したり、足首を動かしたり、体を動かしながらほぐす「動的ストレッチ」を10分。股関節・膝・足首を中心に。
④ 最初の5kmは「会話できるペース」
ロング走は最初から飛ばしません。最初の5kmは、ゆっくり話せるくらいのペース(私の場合は6:30〜7:00/km)でウォームアップ。
体が温まってきたら、目標ペースに近づけていきます。
ロング走の後にやること
① 終わったらすぐ:歩いてクールダウン
走り終わったら、すぐに止まらずに5〜10分歩きます。心拍数を少しずつ落とすため。急に止まると、脚に血が溜まって立ちくらみになることも。
② 30分以内:プロテインと糖質を補給
運動後30分は「ゴールデンタイム」と呼ばれていて、筋肉の回復が最も促進されやすい時間帯です。
私はプロテイン(ホエイ)+バナナか、おにぎりを必ず食べます。この習慣を始めてから、翌日の疲労感が明らかに変わりました。
私が使っているのはこちら。フレーバーが多くて飽きないのがお気に入りです。
③ 静的ストレッチ20〜30分
走り終わって体が温まっているうちに、じっくりストレッチします。
特に念入りにほぐすのはここ:
- ふくらはぎ(アキレス腱〜ふくらはぎ全体)
- 腸脛靭帯(膝の外側)
- 股関節の前面(腸腰筋)
- お尻(梨状筋)
理学療法士として言わせてもらうと、ロング走後のストレッチをサボった翌週に怪我が起きやすいです。疲れていても、ここだけは省かないようにしています。
フォームローラーを使うと、手でほぐしにくい深い部分まで届きます。私は10年以上このトリガーポイントを使っています。
④ 入浴:ぬるめのお湯でゆっくり
ロング走の日の夜は、熱いお風呂はNG。炎症が起きている筋肉に熱を加えると、回復が遅れます。
38〜40℃くらいのぬるめのお湯に、15〜20分。副交感神経を優位にして、睡眠の質を上げるのが目的です。
最近は重炭酸イオンの入浴剤を入れています。お湯がまろやかになって、じんわり温まる感じがします。アスリート向けに作られているので、ロング走後の疲れた体にちょうどいい。
⑤ 睡眠:7時間以上を死守する
回復で一番大事なのは、実は睡眠です。成長ホルモンが出るのは深い睡眠中なので、ロング走の翌日こそ早めに寝ます。
HRVを毎朝Garminで確認していますが、睡眠が足りないと数値がはっきり下がります。数字で見えると、サボれなくなりますよ(笑)。
まとめ
| タイミング | やること |
|---|---|
| 前日夜 | 水分多め・消化しやすい食事 |
| 当日朝 | 起床から2〜3時間後スタート・軽い朝食 |
| スタート前 | 動的ストレッチ10分 |
| 最初の5km | ウォームアップペース |
| 直後 | 歩いてクールダウン5〜10分 |
| 30分以内 | プロテイン+糖質補給 |
| 当日夜 | 静的ストレッチ・ぬるめの入浴・7時間睡眠 |
ロング走は「走るだけ」では完結しません。前後のルーティンまでセットで考えると、翌週の練習の質がぐっと上がります。54歳でも月300km走り続けられているのは、このケアのおかげだと思っています。
次回は「レース1ヶ月前にやること・やめること」についてお話しします。


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